かごしま環境未来館

更新日:2022年03月24日

スタッフ外部研修~資源循環型社会の構築に取り組む鹿児島の事業見学~

令和4年3月9日(水曜日)、未来館スタッフの外部研修として、日置市にある丸山喜之助商店と鹿児島市にある新南部清掃工場にお伺いし、施設の見学をさせていただきました。2つの施設の共通点は、資源循環型社会の構築に向けた事業を展開していることです。

丸山喜之助商店

丸山喜之助商店は、創業100年以上の歴史ある企業です。あらゆる廃棄物を資源として考える「トータルリサイクル」を指針に、様々な事業に取り組んでいます。今回は、食品ロスや生ごみのリサイクル施設と、リサイクル堆肥「よかんど」を使用した農園の見学をさせていただきました。

  • 食品リサイクル(生ごみの堆肥化)

日置市では生ごみの単独回収を実施し、食品ロスや生ごみの堆肥化をしていることをご存知でしたか?民家から廃棄される生ごみは、収集所にある蓋つきのバケツに集められ、丸山喜之助商店にて堆肥化されます。生ごみを「資源」としてリサイクルすることによって、焼却処分すると排出されてしまうCO2の削減にも貢献しています。
通常では2~3カ月かかる堆肥化を、丸山喜之助商店では独自のシステムで25~30日でできるそうです。生ごみの単独回収をはじめるにあたって、当初は、市民の理解と協力を得ることに苦労したそうですが、現在では日置市のほぼ全域で実施し、ごみ収集所が汚れないし、生ごみを毎日捨てられるなど市民の方に喜ばれているそうです。また、消臭と発酵促進のために日置市の放置竹林からできた竹チップを利用するなどしています。事業により積み重ねた信用や技術を感じることができました。

  • リサイクル堆肥を利用した農園

生ごみから作られた堆肥「よかんど」を使った土で野菜を育てる農園を見学しました。場所は生ごみを堆肥化している施設から少し離れていて、ねぎが元気に育っている様子が見られました。見学した際はねぎのみでしたが、時期によってはもっとたくさんの作物が育っていたようです。

日置市生ごみリサイクルの説明の様子日置市の生ごみ収集について説明を受ける様子
生ごみが堆肥化されていく様子
リサイクル堆肥「よかんど」を使用した農園の様子

生ごみから出来た堆肥がまた食べ物を育てる、まさに資源が循環していく様子を見ることができました。
株式会社丸山喜之助商店ホームページへのリンク

新南部清掃工場

令和4年1月から稼働している新南部清掃工場は、鹿児島市の目指すゼロカーボンシティかごしまの実現に貢献する施設を目指しています。2年前の外部研修でスタッフが訪れた時はまだ建設中でしたが、今回は新設された施設を見学することができました。

  • ごみ焼却施設
    施設では、見学コースを歩き、ごみ収集車が収集したごみを持ってくるところから、焼却をされるまでの全ての行程をわかりやすく知ることができます。収集車が持ってくるごみの計量方法や、においを外に出さないための工夫などを知ることができました。また、ごみ焼却施設には「蒸気タービン発電機」という機械があり、ごみを焼却する熱エネルギーを利用して発電するシステムが導入されていました。
  • バイオガス施設
    ごみの焼却施設と一緒にバイオガス精製施設が併設されています。ここでは、生ごみの発酵によって生じるメタンガスを精製し、都市ガスの原料として使用します。このような形でのエネルギーの地産地消を担う設備は日本初だそうです。

施設見学の様子バイオガス施設の様子

現時点ではコロナウイルス対策で学校など大口の団体による施設見学の受入がなかなかできていないとのことでしたが、ひとりでも多くの方に見学をしていただきたいと感じました。
鹿児島市ホームページ(南部清掃工場の施設情報)へのリンク

まとめ

実際に資源循環に取り組んでいる事業所を見学させていただき、そこで働く方からのお話しを伺うことで、図書やインターネットでは得がたい実情を知ることができました。今回の外部研修を活かし、スタッフ一同、来館された方々とより深く鹿児島の資源循環に向けた取り組みについて考え、語り合っていきたいと思います。

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